
近年いくつかの種類が存在する耐震技術の一つに、制震構法というものがあります。免震は、主に共振を避けることに重点を置いた構法なのですが、制震では、共振は仕方ないものとして受け入れます。
制震構法とは、地震波との共振により建物に生じたエネルギーを減衰させる働きを持ったものです。建物の壁に建物が揺れると変形するようになっている減衰器または吸震器を埋め込むのです。変形が大きくなればなるほど減衰効果も大きくなります。
なので、地震の大きさに応じて建物の揺れを減衰させられるのです。制震は、共振に対しての対策ではありません。免震と制震とを比較したときには、耐震効果としては小さいといえるでしょう。しかし、地震波の周期に関係なく、振動を減衰させる効果を持っています。また、比較的容易に施行できるというメリットも持っています。
制震構法のひとつに、重量物を建物の一番上に取り付ける方法があります。これは、スロッシング現象といわれる、机の上に物を置いた状態で机をゆすったとき、物が机とは反対方向に動いて机の動きを止める原理を利用したものです。実際にはビルの頂上部に動きやすい重量物を置いてビルの揺れを軽減させています。
この方法は、強風の際にビルが揺れてしまうのを防ぐための対策として開発されたものです。こういった方法により、地震の揺れを軽減させているのですが、耐震の方法としては、意外にも原始的な方法が使われているものですね。